飛行機の燃油サーチャージャー料金の今後

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最近話題の燃油サーチャージ

最近、ニュースなどでよく、燃油サーチャージという言葉を目にします。この燃油サーチャージは、飛行機で旅行する際に、私達が旅費とは別に支払わなければならない料金であるという事は、耳にする機会があったでしょう。しかし、その原因や、それがどう私達に影響を与えているかといった事は、何となくしか分からない人もいるのではないでしょうか。

 

この燃油サーチャージとは、燃料とする灯油や重油などの料金を、運賃とは別に徴収するもので、飛行機を扱う航空会社だけではなく、船を扱う海運会社にも適応されています。これにより、近年ニュースで騒がれているように、漁師が船を出せない為に魚の値段が上がったといった事も起きました。また、船の運賃も値上がりしています。しかし、こうした船舶におけるニュースは、飛行機ほど利用者がいない為、情報が殆ど紹介されていません。

飛行機の場合、旅行手段として多くの人が利用し、注目する為、燃油サーチャージというと、飛行機に関する料金であるという観念があります。

実際に、船舶の場合には、重油サーチャージという呼び方をされており、日本のフェリーでは、燃油価格変動調整金と呼ばれています。こうした区別により、燃油サーチャージは、飛行機における燃料価格の別徴収料金とされています。

燃油サーチャージが騒がれるようになった原因

燃油サーチャージが騒がれるようになったのは、原油高騰が原因です。原油の価格が急に値上がりし、航空会社は飛行機の燃料料金を自社でまかなえ切れなくなった為、その1部を乗客に平等に負担して貰おうという事で出来たものです。飛行機を利用して旅行する場合、その旅行代金に組み込まれている場合もあれば、別料金として支払わなければならない場合もあります。

こうした原油高騰の原因には、イラク紛争をきっかけに原油価格が上昇し始め、需要は増えるのに生産が増えない事から価格が釣りあがったとされています。

 

原油は限りある資源です。しかし、その原油は多くのものに使われています。原油高騰は、飛行機の燃油サーチャージだけでなく、レジ袋、漁船、車のガソリン、都市ガス、電気など、私達の生活に影響を与えています。また、燃油サーチャージによって、輸入品の価格も一時期上がりました。石油高騰は、旅行代金だけでなく、家計そのものに打撃を与えているのです。

 

こうした問題は、費用そのものに影響を与えているだけではありません。燃油サーチャージが騒がれるようになった事で、日本は自給率が低いという事を知るきっかけとなりました。多くの国からの輸入に頼って生きているという証明を、燃油サーチャージによって明らかにされたのです。また、二酸化炭素削減の為のレジ袋削減はあまり効果が無かったのに対し、燃油サーチャージが騒がれるようになった事で、石油が高騰しているという問題が重要視されるようになり、今では、レジ袋有料化を相次いで実施する店が増え、自然とマイバッグを持ち歩く人の数も増えてきました。燃油サーチャージは深刻な問題ですが、このように、私達の身近な生活の見直しをするきっかけにも一役買っている為、ここまで騒がれるようになったのではないでしょうか。

燃油サーチャージの決定方法

燃油サーチャージは、飛行機を扱う航空会社で料金が違います。また、その決定方法は、一定期間で見直されるものとなっています。現在では、一年を4半期に分け、3ヶ月固定の価格設定となっています。

燃油サーチャージを決定する基準は、アジアにおいては、航空燃料の相場であるシンガポール市場のケロシン価格です。ここでの燃油価格を参考にし、航空会社が独自に料金を決定しています。ですから、航空会社が設定している価格よりも基準となるケロシン価格が下回れば、燃油サーチャージは廃止されます。

 

航空会社によって決定された燃油サーチャージの料金は、旅行代理店での申し込みの際や、空港でのチケット購入の際などで目にする事となります。旅行代理店などで旅行を申し込んだり、チケットを申し込んだりする際には、代理店が提携している航空会社の燃油サーチャージの料金となるでしょう。また、個人の場合では、自分で航空会社を選択したり、行き先によっては決まった航空会社の燃油サーチャージの料金を支払う事になったりします。

また、通常、航空券を発券する日で決まる追加料金となっている燃油サーチャージの料金ですが、旅行代理店においては、ツアーの申し込みか、個人での申し込みかによって、燃油サーチャージの料金が違う場合があります。ツアーの場合、出発日の料金としているか、旅行代金に含めているか、別料金としての支払いかといった方法が、それぞれの旅行代理店によって決められています。出発日の料金としている場合には、出発日に燃油サーチャージの料金が変更された場合には、追加支払いを要求されます。旅行代金に含める場合には、発券する日の価格になっている場合が多く、別料金の場合は、そのどちらかが旅行代理店によって決められます。また、個人の場合には、発券した日での価格になるのが一般的です。こうした説明は、必ず行われなければならず、資料に記載する事が義務付けられています。しかし、イメージの問題から、目に付きにくい所に記載している旅行代理店もあり、問題とされています。燃油サーチャージの料金と説明は必ず書かなければならない事項です。ツアーの資料などに記載されていない場合には、ルール違反となります。きちんと確認した上で申し込む事が必要です。

 

更に、キャンセルにおいてですが、キャンセル時の状況によって変わってきます。燃油サーチャージの料金を記載していないなどのルール違反を犯している場合には、契約をキャンセルする事が出来ます。しかし、説明や記載があった場合には、キャンセル料が発生します。キャンセル料は、一般的に旅行代金に対して一定の割合で掛けられています。この為、ツアーの申し込みにおけるキャンセル料が変わってきます。燃油サーチャージが旅行代金に含まれている場合、旅行代金としての扱いになる為、全体に掛けられたキャンセル料がかかります。しかし、燃油サーチャージが別になっている場合、旅行代金ではない為、燃油サーチャージ分はキャンセル料に含まれません。つまり、旅行代金に燃油サーチャージが含まれているから安いと思っても、キャンセル時には、割高になる場合があるという事です。こういったルールがあるので、旅行を申し込む際には、こうした部分をチェックしておく必要があるでしょう。

航空会社の燃油サーチャージ料金比較

燃油サーチャージは、航空会社が独自に決定しています。よって、価格も航空会社で違っています。

日本から1番近い韓国への燃油サーチャージにおいては、ノースウェスト航空が1番安く、6,000円となっています。次いでユナイテッド航空が7,000円。そして、アシアナ航空、日本航空、全日空、大韓航空が8,000円となっています。また、バンコクへは、タイ国際航空が1番安く、24,000円。ノースウェスト航空は30,000円。日本航空と全日空では40,000円となっており、日本の航空会社は3番目に安くなっています。また、人気のハワイの場合では、チャイナエアラインで30,000円。ノースウェスト航空で34,000円。ユナイテッド航空とJALウェイズ、全日空で44,000円となっています。

 

全体の傾向としては、燃油サーチャージの価格が上がっており、ソウルで1,000円、ハワイで4,000円、カナダやヨーロッパにおいては、全体で10,000円、前年期よりも上がっています。

燃油サーチャージは、目的地までの距離などにも関係がある為、遠い国へ行くほど高い料金となっています。また、同じ距離でも、何機飛行機を乗り継ぐかによっても料金が違います。燃油サーチャージは、1機に掛かる料金ですから、2機乗り継ぐ場合には、2機分の燃油サーチャージの料金が掛かる事になります。こうした事から、燃油サーチャージを抑える為には、近場で直行便の飛行機を利用する事が対策の1つと言えるでしょう。

今後の見通し

原油高騰は、最近収まってきたとされています。ガソリンや灯油などの価格が燃油サーチャージと共に上昇し、旅行への行き渋りを見せていましたが、その傾向も、最近ガソリンや灯油の価格が値下がりしてきた事からも落ち着きを見せ始めています。こうした背景から、燃油サーチャージも値下がりするのではないかという考えも起こっていたようです。しかし、実際には、下がる傾向にないと言うのが専門家の見解のようです。

 

これは、燃油サーチャージの決定方法が3ヶ月固定である事にも原因があります。殆どの航空会社において、3ヵ月後にはまた、原油価格が上昇すると見ているからです。また、料金決定には、前年期の価格水準が影響しています。10月から12月発券分の燃油サーチャージの料金は、5月から7月までのケロシン価格によって決定されています。つまり、10月に入って原油価格が下がっても、5月から7月時の原油価格がそれよりも高ければ、10月からの3ヶ月の燃油サーチャージ料金は下がりません。

こうした理由から、燃油サーチャージの料金は、今しばらくは下がらないと専門家は見ています。また、航空会社も、石油価格の上昇に供えた料金設定をする為、すぐには下げられないようです。

また、円高や米国金融の不安定も影響しているとされています。こうした状況が為替に影響し、原油の売り買いにも影響してきます。こうした理由からも、期間限定とされている燃油サーチャージの料金は、ガソリンや灯油のようにはいかず、その期間を延期されそうです。


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